


















茨城へ移住した漆芸家さんとご家族のための、住居兼工房の古民家改修プロジェクト。
時間を積み重ねることでしか生み出せない質量ある空間は、いくらお金をかけても得ることは難しい。
この家の時間的“重なり“をできるだけそのままに、繕うように手入れすることを考えました。
建物の入り口であり、複数の部屋へアクセス可能な場所に位置した既存の土間空間は、生活空間と創作活動が緩やかに重なり合う場所、そして来客を招いてお茶を楽しむような、日々の暮らしの余白空間となることが想像されました。
土間のまわりには、庭、キッチン、居間、事務スペース、2階アトリエが立体的に取り巻きます。
それぞれの場所の要素が土間へ滲み出すように設けた段差と小さな居場所が、土間空間の輪郭を構成することを意図しています。
すでに多くの人が訪れ、設計時には想像し得なかった多様で豊かな集いの風景が見え始めている“山のは”。
自然豊かな周辺環境の変化と共に、設えも使い方も変わり続けるであろう変遷の様子がとても楽しみです。